【第一回】引っ越し5回して学んだ。初期費用を劇的に抑えるための方法

引っ越しって、出費がかさみますよね。敷金・礼金・仲介手数料・引越し業者代…。
私もこれまで5回引っ越しをしてきましたが、毎回「なんでこんなにお金が飛ぶんだ」と思っていました。
でも回数を重ねるうちに、あることに気づいたんです。
「初期費用は入るときだけでなく、出るときから始まっている」ということ。
このシリーズでは、そんな経験から学んだ初期費用を劇的に抑える方法を紹介します。
第一回の今回は、「退去費用」をどう減らすかについて話します。



いきなりタイトルと逸れますが、退去費用をどうにかできるか考えよう


引っ越しって、「初期費用が高い」と思われがちですが、実は“退去費用”も初期費用の一部です。
私の考える「初期費用」は、以下の3つの合計です。

初期費用 = 退去費用 + 新居にかかる費用 + 引越し業者費用

つまり、「出る」時点でお金を抑えられれば、次の引っ越しもかなり楽になります。
この記事では、退去時に身に覚えのない傷で請求されたときにどう対処すべきかを具体的に話します。

補修費用を支払うべきでないケースを知っておこう


退去の際は、仲介会社の担当者と一緒に部屋を見て回り、傷や汚れの確認をします。
ここでポイントになるのは、補修費用の扱いです。

結論から言うと、次の2点を知っているかどうかで結果が変わります。

①補修費用を請求する側(管理会社・大家)が、証拠を提示する責任がある

②経年劣化や通常使用による傷・汚れについては、借主に支払い義務がない

②は知っている人も多いと思いますが、①は意外と知らない人が多いんじゃないでしょうか。
そう、「入居後についた傷であること」を証明しない限り、貸主は請求できないんです。

よくあるトラブル:「入居前からの傷」を請求されるケース


よく「入居時に写真を撮っておいてください」と言われると思います。
でも、すべての細かい傷を撮るのは無理ですよね。
その結果、「最初からあった傷なのに、入居者がつけたことにされてしまう」ケースが本当に多いです。

実際、私もありました。
退去時に「この壁の傷は借主負担です」と言われたのですが、その証拠は提示されませんでした。

そのときに使った実際の文面を紹介します


以下が、私が管理会社に実際に送ったメール文です。
コピペOKで使えるように載せておきます。なお、本記事の内容は筆者の実体験に基づくものであり、法的助言を行うものではありません。トラブルの内容や契約条件によって対応は異なる場合があります。ご不安な場合は専門家(弁護士・宅建士等)へのご相談をおすすめします。

📩 管理会社への文面サンプル

管理会社様

お世話になっております。〇〇物件の〇〇号室の〇〇です。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」においては、
入居後に発生した損傷や借主の過失による損耗であることの立証責任は、
貸主・管理会社側にあるとされています。

したがって、当該箇所を私の負担とされる場合には、
入居時点で当該傷が存在しなかったことを示す資料(入居時写真や点検記録等)の
提示をお願いできますでしょうか。

私自身は、当該箇所に傷をつけた覚えは一切なく、入居前から存在していたものと認識しております。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

「知らない」と「知っている」で5万円以上変わることもある


この文面を送ったことで、実際に修繕費がゼロになったケースがありました。
こちらが主張すべきことを冷静に伝えるだけで、支払いを避けられる可能性があります。

ポイントは感情的にならず、「国交省ガイドライン」を根拠にすること。
相手もそのラインを理解しているので、無理な請求は通らなくなります。

まとめ


・初期費用=退去費用+新居費+引越し費

・補修費用は「請求する側」が証拠を示す義務あり

・経年劣化は支払い不要

・感情的にならず、根拠を添えて丁寧に伝える


次回は「引越し業者費用を実質半額にした見積もり比較のコツ」について書きます。